真夏の忙しさにかまけて前回のポストから1ヶ月も空いてしまいました...。

夏バテで多少食が細りつつ、クーラーが効いた涼しい部屋でプログラミングのお仕事を頑張っている中年yuku_tasです。

そんな今日この頃ですが、プログラマーの皆様はいかがお過ごしでしょうか。

先に結論

概要

前回の記事で環境構築まで行ったRDSを今回、実際に切り替えてみてダウンタイムを計測します。

AWSの公式ドキュメントでは マルチAZでの自動フェイルオーバーは 「60秒」 であるとの記載があります。一方、マルチAZから料金の問題でシングルAZに運用を変更するというのはよくある話かとは思うのですが、ダウンタイムがどのくらいかの記載がありません。それを、今回 逆方向のシングル => マルチに変更するのとともに 、確認してみるというわけです。

下準備

をTablePlusから作成し、参照(select)を行うようにする。

データ量の多寡によって切り替え時間は変わってくるかと思いますが、今回は最小量だったらどのくらいかかるか というのを実験してみる次第ですので、あらかじめご了承ください。

テスト手順

  1. シングルAZ => マルチAZに変更
  2. マルチAZ => シングルAZに変更

その中で、TablePlusで常時接続を確認し、接続状況を記録する。

実行

上記のテスト手順に従い順番に実行してみます。

シングルAZをマルチAZに変更

RDSのコンソールから

右上の「アクション」→マルチAZ 配置への転換

rds21.png

「すぐに適用」を押してマルチAZへの切り替えを始めます。※ 一時的に利用料金が増えますので、忘れずに本記事の「後始末」項を実行するようにしてください。

rds22.png

今回の実験では、11:40:23にマルチAZへの変更を始めました。

rds23.png

TablePlusを開いたまま、test.testsテーブルへの参照(select) を繰り返します。

F5リロードを一定間隔で繰り返す原始的な確認方法です...。

F5リロードを一定間隔で繰り返す原始的な確認方法です...。

RDS内部の切り替え状況は「ログとイベント」に出力される

表題の通りですが、こちら の「最近のイベント」にAZの切り替え状況は細かく出ます。

5分で完了

11:48にはステータスが「利用可能」になり、

rds25.png

「ログとイベント」には Finished applying modification to convert to a Multi-AZ DB Instance が出ました。

rds26.png

実質5分程度で切り替え完了しました。
思ったより早かったですし、ダウンタイムも体感ではほぼなかったように思います!

シングルAZではフェイルオーバー機能がない、というのが公式の触れ込みでしたが、 マルチAZに使用する2台目のインスタンスを立ち上げる際には 1台を2台に増やしているので、フェイルオーバーが働いているのかも しれません。

マルチAZをシングルAZに変更

次に、マルチAZをシングルAZに戻してみます。

マルチAZに変更した時と違いRDSのコンソールの 右上の「変更」 => ページ真ん中あたりの「可用性と耐久性」を「スタンバイインスタンスを作成しないでください」に変更し、

rds27.png

一番下までスクロールして「続行」を押すと

rds28.png

確認画面が出るので、「すぐに適用」を押して、「DBインスタンスを変更」を押します。

(変な日本語ですね...)


今回は12:23:40に切り替えを始めました。

rds29.png
6分で完了

12:30過ぎに完了しました。結果、マルチAZからシングルAZに戻すのは約6分で完了した ようです。

スムーズに完了

スムーズに完了

シングルAZ => マルチAZに変更する際と同じで、TablePlusでリロードを繰り返しました が、ダウンタイムが生じた感じはほとんどなかったです。

こちらでも縮退時とはいえフェイルオーバーが働いているのかもしれませんね。

後始末

余計な課金が発生しないように、忘れずに以下を行います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
データ量の多寡にもよるのですが、データが少ない場合は無停止に近い感覚で切り替えが行えました。


今後予算が少なめ・重要なトランザクションデータがあまりない案件のデータベース については、状況に柔軟に対応するため 積極的にこの切り替えを実行しても良いのかなと思いました。 そのあたりはクライアント様と都度ご相談、ということにはなるかと思います。


弊社ではAWSを中心にクラウドインフラの構築・保守運営業務も行っておりますのでお困りの方は是非お声がけください。

参考URL: モルドスプーン株式会社


この記事が何かのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!